児童発達支援管理責任者を探す方法

放課後等デイサービスの開業を考えているという方から、

どうすれば「児童発達支援管理責任者」を見つけることができるか?
と尋ねられることがあります。

また、

「児童発達支援管理責任者」は見つけられるものですか?
と尋ねられることもあります。

既に開業されていらっしゃる放課後デイの経営者から、

「児童発達支援管理責任者」はいないか?
と連絡があったこともあります。

実際に、児童発達支援管理責任者はどうやって探せばよいのでしょうか??

あらゆる採用に関して同じことが言えると思いますが、
決め手になるようなものはありません。

これだけやっていれば大丈夫というようなものはありません。

採用って、
そういうものではないでしょうか…?

居酒屋のバイトでも、
スーパーのパートの募集でも、
企業の中途採用でも、

どこも、いくつかのチャネルで並行して募集しているものです。

放課後デイだけ、
容易に採用が進むということはありません。

私どものクライアントの場合にも、
とくに児童発達支援管理責任者にお採用活動については、
いくつものことを並行してやっていただきます。

結果として、

これまでに児童発達支援管理責任者(児童デイサービスの頃には、サービス管理責任者)が見つからず、開業できなかったというケースはありません。

だからと言って、

これからも大丈夫だと保証できるほどの確信はありません。

しかし、

だからこそ、

地道にやるべきことを並行してやるしかありません。

採用って、
すべからく、
そういうもののはずです。

指導員の採用

放課後デイの指導員には、
特別な資格要件は求められていません。

むろん、
指導員に適したキャリアはありますが、
必須のものはないということです。

制度として定めのない理由はいくつか考えられますが、
それを探るのが本稿の目的ではありません。

 

資格やキャリアといった要件のない指導員の場合、
何を見て採否を決めるべきでしょうか?

 

私が最も大切だと考えるのは、
児童発達支援管理責任者との相性です。

なぜなら、

児童発達支援管理責任者が作成した
個別支援計画を実現するのが、
指導員だからです。

 

児童発達支援管理責任者が、
いくら効果的であるはずの個別支援計画を作成したところで、
現場でそれが実現されなければ、
まさしく「絵に描いた餅」になってしまいます。

 

指導員の役割を考えれば、
児童発達支援管理責任者が、
その採用に関わるというのは、
重要なことであると考えています。

 

 

ただ、一つ重要なことがあります。

児童デイサービスの施設数も、
放課後等デイサービスの施設の数も、
限られていますから、
じつは、児童発達支援管理責任者の資格要件を満たす人で、
実際に児童発達支援管理責任者の経験がある人は限られています。

 

一方、

指導員として、
児童発達支援管理責任者あるいは児童デイのサービス管理責任者を
見てきた人は少なくありません。

 

指導員としてのキャリアのある人を採用すべきか、
指導員としてのキャリアのない人を採用すべきか、

実際の採用の場面では、
大きな問題になることがあります。

 

 

指導員に要件がないからといって、
その採用が簡単なわけではありません。

 

私どものクライアントの場合、
オープニングスタッフの採用について、
お手伝いをするのはそのためです。

児童発達支援管理責任者の役割

児童発達支援管理責任者は、
個別支援計画を作成します。

お子さんと会い、
保護者の方とお話しをして、
一人ずつのお子さんに適した個別支援計画を作ります。

指導員は、
個別支援計画に則り、
子どもさんに療育を提供します。

児童発達支援管理責任者と指導員には、
異なる役割期待があります。

そのため、

児童発達支援管理責任者は、
管理者を兼務することはできますが、
指導員を兼務することはできません。

児童発達支援管理責任者でない管理者は、
指導員を兼務することも可能です。

制度として、
非常にうまく設計されています。

放課後等デイサービスにおいて、
児童発達支援管理責任者の果たす役割は大きく、
経営者はこの人選を間違えると、
思うような放課後等デイをつくることができません。

児童発達支援管理責任者が、
個別支援計画をつくり、
それに従って指導員が具体的に支援を行うわけですから、
放課後等デイのコンテンツは、
児童発達支援管理責任者にかかっています。

児童発達支援管理責任者にとっても、
考えの異なる経営者のもとでは、
十分に力を発揮することができません。

ところが、

放課後等デイサービスを事業として考える場合に、
児童発達支援管理責任者の確保は必須の要件ですから、
経営者もどうしても妥協しがちです。

児童発達支援管理責任者の方は、
まあ、いろいろです(笑)

いろいろの事情で、
職場を選ぶ人がいます。

児童発達支援管理責任者との相性が悪いために、
うまくいかない放課後デイをいくつも見てきました。

児童発達支援管理責任者の選定は、
放課後デイの経営者の大きな仕事です。

しっかりと方針を持って臨まなくてはなりません。

放課後デイは遊ぶところ??

放課後デイでは、

多くの施設で、
子どもたちは
“遊んで”います。

遊んでいることについて、
保護者にも、
理解が十分でない場合があるようです。

かつては、
児童デイサービスでも、
レスパイトがメインでした。

私がお話ししたある行政の担当者は、
いまでも当然レスパイトがメインで十分との認識でした。

療育を理解しない人が行政の担当だと、
地域に暮らす方も気の毒です。

子供の成長する力を見くびられているようで、
悲しい思いをしました。

レスパイトも、
放課後デイの役割の一つです。

そう、

放課後デイで、
子どもが大いに楽しく過ごすことはよいことですし。

子どもたちが、
安心して楽しく過ごしている時間、
保護者の方が社会に参加できる状況をつくるというのは、
放課後デイの大切な役割です。

しかしながら、
放課後デイの運営者側は、
遊びの中に目標を定めていなければなりません。

子どもたちは成長する力を持っています。

放課後デイの
児童発達支援管理責任者、
指導員は、

子どもたちが遊びの中で、
どこまで伸びてきたか、
どこがうまくいかないか、

といった子どもたちの個々の状況を把握して、
対応することが可能な立場にいます。

それを存分に活かさなければなりません。

児童発達支援管理責任者

放課後等デイサービスには、
児童発達支援管理責任者を置かなければなりません。

利用者にとっても、
その個別支援計画の策定にあたる児童発達支援管理責任者は、
他の放課後デイのスタッフ以上に重要な存在です。

個別支援計画は、
読んで字のごとく、
お子さんの支援を具体的にどのように行っていくかという計画です。

この計画をもとに、
指導員のメニューが組まれます。

そして、
お子さんの状況を鑑みて、
適宜必要な見直しを行っていきます。

ですから、

児童発達支援管理責任者は、
放課後等デイサービスの性格を決める存在です。

個々の利用者にとって、
療育の成果を適切に得られるかどうかは、
児童発達支援管理責任者に負うところが大です。

利用契約前の面談で、
児童発達支援管理責任者がどのような考えで、
どのようにお子さんいアプローチしようと考えているのか、
また、実際に、どのように成果を上げているのか、
といったことを、
保護者の方は、
聞いて納得することが必要です。

保護者の方との相性もありますし、
お子さんとの相性もあります。

保護者の方と児童発達支援管理責任者のコミュニケーションは、
利用契約前だけでなく、
利用契約後も引き続き重要です。